遺言書について
最近遺言書セミナーを開催させていただいたことも影響してでしょうか、
相続登記や遺言書についてご相談やご依頼をお受けする機会が増えてきました。
ご相談やご依頼をいただいたみなさま、ありがとうございます。
今日は、遺言書関係について、書いてみたいと思います。
☆遺言書はなぜ作成した方がいいのでしょうか?
まずは、遺言書はなぜ作成した方がいいか考えてみましょう。作成するメリットは他にもありかと思いますが、すぐに思いつくのは‥
①将来の争いを防ぐ
遺言書で誰に何をあげるか、どのようにあげるかというのを決めておくことで、遺されたご家族が相続をめぐってもめることを防ぎます。
②相続手続きの負担を減らせる
相続手続きには数か月から、場合によっては1年以上かかることもありますが、遺言書があれば、手間を省くことができるので、期間を短縮できます。もめているわけではなくても、相続人のお一人に認知症の方がいたり、行方不明の方がいたりすると、何年もかかったり、お金もたくさんかかったりします。
③家族を守ることができる
同居している方が家を追い出されないように配慮したり、特に生活費を必要とする人がいる場合など、遺言書によって確実に財産を遺すことができます。
遺言書をもって相続のご相談に来られる方の中には、「父が(母が)遺言、エンディングノートを書いてくれていてとても助かりました。いつも私たちに負担がかからないようにと言ってくれていましたので」と涙ぐまれる方などもいて、いつももらい泣きしそうになる私です。
遺言で財産と想いをのこされているなぁと感慨深い気持ちになります。
☆遺言書の種類
さて、続いて遺言書の種類についてです。
遺言書は文書にしなければいけません。口約束では効果はないですし、相続人みんながそれを聞いていたからといってそのとおりになる保証は何もありません。
ちなみに、法律用語では「遺言」とよばれます。
遺言にもいくつか種類があるのですが、よく利用される遺言は次の二つです。
①自筆証書遺言(自分で書く遺言書)
メリット:
紙とペンがあれば一人でいつでも作成できます。費用がかからないですし、気軽につくりなおせます。
デメリット:
内容や形式が間違っていて無効になってしまったり、誰かに内容を書きかえられてしまうおそれがあります。また、相続人は、家庭裁判所での検認手続きが必要になります。
②公正証書遺言(公証役場で作ってもらう遺言書)
メリット:
法律の専門家である公証人が作成し、作成時には本人確認もされますので、無効になりにくいといえます。家庭裁判所での検認手続きは不要で、相続人も手続きがスムーズです。また、公証人役場で原本が保管され、紛失しても謄本を発行してもらえるので安心です。
デメリット:
公証人と打ち合わせが必要になりますので、多少の手間がかかり、公証人手数料(財産の価格や相続人の人数によって変わります)がかかります。また証人二人立会いのもと作成されることになりますので、証人二人を準備する必要があります。(※証人には、一定の条件があります)
<ご自分やご家族で遺言書作成をされる場合>
もし、自筆証書遺言を作成されたい場合は、法務局での「遺言書保管制度」をお勧めします!
https://www.moj.go.jp/MINJI/minji03_00051.html
こちらを利用されると、申請時に形式的なチェックをしてもらうことができ、また原本と電子データが法務局にて保管され、相続開始後、相続人等の方々は、法務局において遺言書を閲覧したり、遺言書情報証明書の交付が受けることができます。なお、法務局で保管された遺言書については、検認手続きは不要です。
また、公正証書遺言を作成されたいと思われる場合は、公証人役場にご相談にされると、必要書類など教えていただけます。また、証人を紹介してもらうことも可能です(有料)。
熊本の公証人役場はこちら
熊本公証人合同役場
<遺言書作成支援のご依頼を希望される場合>
遺言書作成支援(自筆証書遺言、公正証書遺言)をご希望される場合は、55,000円で承っております。(公証人手数料、実費が別に必要です)
自筆証書遺言の場合は、法務局での遺言書保管制度まで支援いたします。
公正証書遺言の場合は、ご希望の遺言内容をお聞きした後、公証人役場との打合せを私の方で行いますので、ご本人が公証人役場に行くのは1回で大丈夫です。
(公証人にご希望の場所まで出張していただくこともできます)
まずはお気軽にご相談くださいませ。
<おまけ>
昨年開催した遺言書セミナーをこれからも時々開催していきたいと思いますので、興味がおありの方はぜひご参加ください。
セミナー情報
遺言書セミナーを開催しました
また、3名以上集めていただけましたら、開催いたしますので、参加費・場所等お気軽にご相談ください🍀
本セミナーは、若い方では20代の方からご参加いただいています。
セミナーから数日後、「自宅でセミナーの話をしたところ、両親と今後のことについて話す機会になった」などというお話しもお聞きして、とても嬉しかったです。
遺言書はまだ考えていなくても、相続について知っておきたい、これからの生き方について他の方の考え方も聞いてみたい、など思われているみなさま、ご参加・開催希望のご連絡お待ちしております^^